批評(ex.goma油)

批評(ex.goma油)

趣味の批評をしてみたいと思いました。

この時代なりの生き方みたいなもの〜45ポ④

 

というわけで、とてもポップンミュージック市場は活発ではない。むしろ徐々に終わりに向かっている空気が流れている。

あんなに連コインさせていろいろな仕掛けを用意していたイベントも、現在は連コイン前提ではあるもののそれ以上の工夫はない。

前作解明リドルズでさえ「ヒントから推測する」楽しみがあったが、今作はただプレイするだけ。明らかに工数をかけていない感じがする。

ただ、それが果たして良くないことなのかというと、現状ではそんなに悪くないとも言える。9年前に比べると格段に高難易度の曲数も増え、未プレイ曲をこなすだけでも十分に楽しめる。

以前は、新しい曲が尽きて「それ以外の楽しみ」にコインを消費させる必要があったが、現在はそのモチベーションを課すと重い感じがするのも事実。時々新曲が追加されるくらいで、それ以外は既存曲をプレイしたり練習したりクリアメダルを競ったりするくらいで楽しめるとも言える(もちろんそれは未プレイがまだたくさんある状況でそう思っているだけであり、それが少なくなってきたら別の楽しみがまた欲しくなるのかもしれない)。

この感じはあれだ。音ゲー初期に近いものがある。

あの頃もそういえば隠し曲なんてほとんどなくて、リリースされたらその曲たちを何回も擦り続けて楽しんでいた。それに比べれば現在は既存曲が溢れるほどあるので、より恵まれてはいるだろう。

 

KONAMIの他の音ゲーも、IIDXを除くとあまり元気がないように見える(見えるだけで本当はどうかはまだ僕はわからない)。リフレクビートが何か魔改造の末に自壊したらしいという噂は聞いていたが、ボルテも指もあまり活発じゃない感じに見える。

KONAMI以外の音ゲーは、若者が結構プレイしているようだ(これもやったことないので本当のところは知らない)。だから比べると余計に、KONAMI音ゲーの賞味期限が切れかけているんだろうな、というのは、ゲーセンに行くと何となく感じることができる。

そもそもポップンなんてまだブラウン管の筐体が現役なのだ。どれだけがんばらせるつもりだ。開発も低解像度用の素材作るのめんどいぞきっと(だからこそ新筐体を作ったんだろうけど、それを入れ替えるほどの気力があるゲーセンはあまり多くなかったみたいだ)。

 

まとめると、ポップンミュージックは開発費もかなり落として省エネ的な開発体制に入っていることが窺い知れる。更新の内容の少なさしかり、ロケテストをやめてオンラインアップデートでバージョンを変えていくスタイルしかり、なるべく安く作って長くもたせるという意図が見える。そして、そうすることでゲーセンに低コストでじっくりインカムを稼いでもらうようにいつからかシフトしたのだと思う(それがいつなのかは休んでいたので知らない)。

悪くはない、と思う。

そしてその状態でバランスが取れているなら、つまり開発費と売上(稼働台数✕バージョンアップ代金)を比較して利益が出る、またゲームセンターのコストとインカムを比較して利益が出る、その両方が達成されているならいいと思う。

というか、おそらくそうやって利益が出るバランスでしか続いていかないと思う。インカムが少なくなれば、ゲームセンターが他の台に替えることを検討するはずだし、そうすると次のバージョンが売れなくなる。開発費は減り、更新頻度が下がる。最後には何となくオンラインに繋がったまま更新されないポップンミュージックがいくらか世界に残る。

逆にもし、これから何かが起こってインカムが増えるならば、新筐体が増え、開発費が増え、少しずつポップンミュージックが良くなって行くはずだろうが、想像するにそんなに劇的な変化は起こりづらそうだ。

開発側も、何か今からコストをかけてポップンミュージックを盛り上げようという風になるとも思えず、現在進行中のごちゃまぜmixみたいな、他機種に波及するイベントを実施して何とか全体の底上げをする他ないんだと思う。

 

ならば、友よ。

できることと言ったら、まずはお金を入れて遊ぶこと。と、こうやってポップンミュージックの灯を消さないように何かを発信していくことなんだろうな、と、ここまで書いて気づいた。

ゲーム人生の半分は音ゲーでできているから、何かしたいよなあ、という気持ちがあったんだと思った。いまさら。

 

(つづく)